末廣神社 栖鳳楼

更新日:2021年04月01日

 木造二階建て、寄棟造りで、三島宮の造営工事の一環として造られた。『御記録書坂』の天保3年(1832)9月晦日条に、この建物のことと思われる「御山御茶屋」の棟上のことが記されており、このことから森藩主八代久留島通嘉の代に建てられたことが判る。
 三島宮祭礼の御通夜をはじめ、藩主と家臣が約束する「御成」の場として使われ、階下は茶道や華道など高尚な趣味に使用された。春は桜、秋は月見・紅葉見が行われ「御山御茶屋」、「紅葉の御茶屋」とも呼ばれていた。保存修理の調査により、天井には断熱効果のために籾殻が20センチほど入れてあったことや、2階建てであるが「通し柱」がないこと等がわかった。
 建物は、敷地の高低差を利用して上手く建てられており、高くなっている西側から直接2階へ出入りすることもできる。2階は12畳半の室を東西に並べ、東の部屋は「書院」と呼ばれ、二室の東・西・南の三方に手摺付きの縁がまわる。1・2階とも東から南側が開放的に造られ、室内から森城下町を眺望することができる。

庭の中央に1本の大きな木が立ち、周りに岩や石灯篭が点在され飛び石の通路が施された木造二階建ての栖鳳楼と栖鳳楼庭園の写真

栖鳳楼(左の2階建ての建物)と栖鳳楼庭園

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