野平のミツガシワ自生地

更新日:2021年04月01日

穂状の白色の小さな花が咲いている、野平のミツガシワ自生地の写真

 野平のミツガシワは、標高五百メートルのなだらかな丘陵上の湿地に群生している。ミツガシワはリンドウ科の多年草で、葉は長い柄があり、小葉は三枚で長さ四〜八センチメートル、幅二〜五センチメートル位である。
 二十〜四十センチメートルの長さの茎には穂状の白色の小さな花が咲く。地下茎は太く一センチメートル位で、横に這うように成長する。
 ミツガシワは氷河期の残存植物として隔離分布し、自生地はまれである。日本の分布域は、北海道・本州・九州で、九州では福岡・佐賀・大分に分布する。県内はこの自生地のほか、九重火山群にも確認されているが、それぞれの自生地の環境変化の為個体種が減り、絶滅の危険性が高い。
 野平のミツガシワ自生地は、その周辺の湿地植物とともに西日本の潜在する湿地植物社会の指標となる学術上きわめて貴重な自生地である。

 平成25年度から日田高校の生徒・教員による化石花粉を基にした植生や気候の調査が行われています。

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