大浦楽(県指定無形民俗文化財)

更新日:2021年04月01日

大浦楽は、男の子が扮する河童(コモラシ)4人をはじめ、大団扇を持つ者など氏子総勢約70名がきれいな衣装をまとい、実に勇壮なものである。
踊りは、「道楽(みちがく)」といわれる集落から鳥居までの道のりと、「庭楽」といわれる鳥居を入った広場と拝殿前で踊られる。輪の中心にコモラシがしゃがみ、その周りに4人の唐団扇がコモラシをあおぎ、その周りを囃子方が囲み、最も外側を奴が踊る。拝殿前にくると、巻物に書かれた「音楽縁起」を読み上げる。
楽は河童封じの楽といわれ、神社の前を流れる大浦川の下流にある神尻の滝では、源平合戦の折、平家の落人が亡くなり、その霊が河童となって悪戯をするようになった。その河童を慰めるために、この楽を行うようになったといわれている。
楽の始まりは不明であるが、森藩の『御記録書抜』の中の天保7年(1836年)8月19日条によると、「例年通、楽・子供角力興行仕候ニ付」と書かれており、見分けとして役人を差し遣わして下さるよう、時の大浦村庄屋衛藤正三郎から玖珠代官に届け出がなされていることから、既にこの神社で大浦楽と同じものかどうかわからないが、楽杖が奉納されていることがわかる。
また、大御神社は元禄12年(1699年)の造営である。
大浦楽は、大御神社の秋の大祭で奉納され、毎年新暦の10月22日と決まっていたが、現在では10月の第4日曜日に行われる。

神社の拝殿の前の境内で、額に白色の鉢巻のようなものを巻き、上は青色の着物の形、下はもんぺを履いた男の子たちが2名ずつ向き合って、長い棒を交差させて舞っている大浦楽の写真

写真 上ん庭(ウエンニワ)での杖楽

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