記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財の選択について
「九州地方のきじ馬・きじ車製作技術」が「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されました。
国の文化審議会(会長 島谷 弘幸)は、令和7年1月24日「九州地方のきじ馬・きじ車製作技術」を「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択するよう文化庁長官に答申しました。玖珠町の「きじ車」は、約200年前から北山田地区で作られている、子どもがひもで引いたり乗ったりして遊ぶ馬の形をした木製玩具です。古くは「ほおの木」で作られていましたが、現在は軟らかく木肌が白い落葉樹「コシアブラ」を材料としています。着色せず木目を生かして仕上げ、頭部や背中部分に樹皮を残すのが特徴です。1974年には、郷土色豊かな民芸品などの保護、保存を目的とする大分県の「ふるさと大分振興事業」の第一号に指定されました。
1990年には地元住民らで「大野原きじ車保存会」が結成され、現在も「きじ車」の作成・販売を行っています。その他、地元の小中学生に作り方を教えるなど、技術の伝承も行っています。

北山田地区のきじ車。着色せず木目を生かして仕上げ、馬の頭部や背中に当たる部分に樹皮を残すのが特徴。昔は、たてがみや尻尾のある(写真左)きじ車も作られていた。
更新日:2025年01月28日