はだかの御院家様(ごいんげさま)

 はだかの御院家様(ごいんげさま)


 昔、ぶすというのろまの息子とそのお父さんがおりました。

 「ぶす、こん忙しいのに、どこに行っちょるか!」「うん、山に行ったら、しめなわにキジがかかっちょったき、逃がしちやった。」「バカたれ、そげな時にゃ首しめち、持ち帰るもんじゃが、今日は、そげな事どころじゃねえ。となりのじいさんが死んだき、お前はごいんげさんをよびいちこい。」「ごいんげさんち言うたちゃ知らん。」「見りゃわかる。黒いきもの着ちょるさ。」

 ぶすはごいんげさんを迎えに出かけました。しばらく行くと、かわばたの木の上に、カラスがとまっていました。黒いきものを着ちょるので、ぶすはあれがそうじゃろと思って、「ごいんげさん〜、となりのじいさんが死んだき来ちおくれ。」「コカア〜。」「子じゃねえ、親じゃ。」「コカア〜。」「子じゃねえ、親じゃ。」「コカア〜。」「子じゃねえち、言よろうが、何べん言やわかるか。」

 はらを立てて石を投げましたので、カラスは逃げてしまいました。

 ぶすは家に帰ると、「ごいんげさんはどうした?」「何べんたのんでん、コカア〜言うき、子じゃねえ親じゃち言うてん、やっぱあ、コカア〜言うき、石投げたら逃げちしもうた。」「お前はしょうもねえ子だ。そりゃカラスじゃろうが、もういい。お前はごはんでんたきよれ。おれが行っちくる。」

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更新日:2011/3/18

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