日本童話祭はじまる

ときは昭和25年5月5日。ところは森町三島公園。久留島武彦の童話行脚50周年を記念して創設された日本童話祭の開幕です。

この日は、立派に建ちあがった童話碑の除幕式とあわせて全国子ども大会、子ども芸能大会、弁論大会、県内外の童話家による童話大会といろとりどりの行事が3日間にわたって繰りひろげられました。その間森町では郷土の各種の余興や遺芳展、児童作品展、子ども健康衛生展、花火大会など、全町をあげてのにぎわいでした。

童話碑の除幕式につづいて第1回日本童話祭です。

「空もはればれ子供天国 ヨイコ 三千人の大歓声 森町を揺るがす日本童話祭り。」

を見出しにした記事が昭和25年5月6日の大分合同新聞に載っています。「童話のおじさん久留島武彦氏の童話生活50年を記念して建てられた童話碑の除幕と、それを中心にくりひろげられる子どもまつり『日本童話祭』はこどもの日の5日、森町三島遊園地で盛大に行われた。夜来の雨もあがり会場は五色の吹き流しとヒゴイ、マゴイののぼりで美しく飾りつけられ、本県はもちろん熊本、福岡など九州各地から『子供の会』のヨイコたち三千人が集まり、園内は子どもの国と化してしまった」。

新聞記事はまだつづきます。

「童話碑の除幕式。久留島武彦氏の曽孫井田正子さんと森小学校六年生中山ナオミさんの二人が除幕すれば、巨大な自然石に刻まれた曹洞宗管長高階瓏仙(たかしなろうせん)師の筆になる『童話碑』三文字が現れ子どもたちの歓声が場内を揺るがす」。このとき「日本童話祭」の組織が結成され、その童話祭総裁に選ばれた細田徳寿大分県知事がさっそく式辞を述べ、GHQ九州民事部長官代理ジェーコップ・ジェリルト氏から「元気で冒険心に富んだ働く人になって下さい」との祝辞を述べました。最後に全県子ども代表として森小学校6年生帆足紀子さん、大分県連合子供会代表大分市王子中学校1年生長尾賢亮君が「私たちはきっとよいこになります」と誓いのことばを述べて式を終わりました。

引きつづいて全国こども大会が開かれ、久留島武彦の口演童話「おさるとワニと象」が子どもたちをおとぎの国に誘いこんでいきました。

この日は午前6時すぎ、国鉄大分駅から「童話の国行き」子ども列車が出発しました。車内にはこいのぼりやおとぎの絵などが飾られ、およそ650名の子どもたちは楽しい夢に酔いながら森駅に着き、駅前では森町南部小学校のお友だちが「こいのぼり」の歌をうたって出迎え、桃太郎おじさんも歓迎しました。広場から大分交通の花バスが「こども大会」会場へ送りとどけます。商店街の並木はおとぎのボンボリをつけて揺れています。町内各所には桃太郎や鎮西八郎為朝など童話にちなんだ見立細工がお目見えし、町の子どもたちはゾウやトラなど動物の山車を引きまわして終日、「童話の国」に遊びました。

「式典に出席していた占領軍の将校と、主賓の久留島武彦とがしばらく話しあい、手を握りあう姿を見た参列の子どもたち、わけても中学生にとっては英語学習への意欲と関心を強烈にそそる情景であった」。当時の中学生はこんな思い出話をしていました。

第1回 日本童話祭どんたく隊
第1回 日本童話祭どんたく隊
第1回の日本童話祭で使われた旗のリノリウム原版
第1回の日本童話祭で使われた旗のリノリウム原版
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更新日:2017/9/6

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